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このお話はフィクションです。


むかーしむかし。プログラマーとデザイナの意思疎通がある日突然分断された時の話。


とある企画で、いろいろなモーションを数多と作った。
その中から例えば、、いわゆるデモンズソウルのように、
横に転がって回避するものを作ったとしよう。

その回避モーションは制作ソフトのシーン内では原点位置(初期の位置)から
約3メートル移動している。

しかし、使用する開発エンジンは非常に設計が古く、時代遅れにも程があるものだったので
シーン内で原点から3メートル移動させるデータだと都合が悪い仕様なのだった。

具体的に書くと、回避モーションが終了してから「立ち」や「走り」に補間するとき
キャラクタの位置が画面中央からとてつもなくズレるのだ。荒ぶるのだ。
それ故、原点位置から移動しないように調整したデータを実装に使用する。

その関係上、プログラマには
「このモーションは1ストローク○○秒で○○メートル動いてる」
という情報をキチッと伝えなければならない。



が、冒頭述べたとおり、プログラマとの意思疎通が断絶されてしまった。
フロアも別々となった。

どういう理由は分からないが、
「プログラマと接触する時は上司に許可を取ってから」
という指示が出されていた。
しかし、肝心の上司は会議とかで忙しくなかなか捕まらない。

そんな状態なので、実質、意思疎通は出来なくなった。
それ故、渡したモーションの「尺」や「移動距離」を満足に伝えることも出来ない。
プログラマの感覚頼りの実装となってしまう。



さて、いざ実装されたら、もちろん偉い人がチェックしにくる。
そして、開口一番こう言う

「動きがおかしい」


ごもっともである。

私が3メートル移動しているように作ったモーションは、
ゲーム上では1メートル少々しか動いていなかったのだから…。

次には、こう言う

「モーション修正ね」


待って欲しい。この実装では私が想定した動きにちっともなってない。
せめて私が想定した動きにして、それを見てから結論を出して欲しい…

…が 駄目…!!

結局、モーション自体を
1メートル少々しか移動しないような動きに作り変えるということに。



これぞ、プログラマーとデザイナの意思疎通が分断されたが故の悲劇である。

チームでのゲーム開発は、目的や情報の共有が大事なのだ。
開発に関わるうえでの情報を制限するのは、開発体制をぶっ壊すことになるのだ。。



…さて、今時のUnityやUnrealEngineなどのゲームエンジンの場合、
モーションから移動距離を自動で計算してゲーム上に反映させるシステムが入っているので、
動きと移動距離のズレ なんて事で悩む必要は無いのだ。

(というか、この企画をやってた当時から既にそのシステムは実用化済みの技術だったのだが)



なお、最終的には「回避してる割に移動してる距離が短い」
ということで最初のモーションに戻った。

実に無駄な手間であった。
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無題
オチでひでぇ・・・
NONAME 2015 /08 /22 (Sat )09 :34 :51 編集
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